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WBS 2020/1/8(水)

単独会見場から生中継
ゴーン被告が語ったのは

日本時間午後10時、衝撃の逮捕から415日、ついに逃亡先のレバノンで記者会見に臨んだゴーン被告。

今日は私にとって非常に重要な日。
私が残酷に世界から連れ出されてから400日以上待ち続けた。
家族・友人・ルノー・日産・三菱45万人の中から引き離された。
2018年11月19日から自由を失った表現しがたいものだ。
今回、家族や愛する人と再開できたことに心から感謝する。

悪夢が始まって以来ようやく自由に話せて質問に答えられる。
事件の真実は全く違う。
私や家族はメディアから痛烈に批判された。
しかしそれは日産・検察によって仕組まれた。

なぜ逮捕から13か月も私は不自由を強いらなければいけないのか。
ルノーの影響力を排除するには、私を排除するしかないと思った。

会見前、会場の外では。
実は今回ゴーン被告側は会見に入れるメディアを大きく制限。
日本のテレビとして唯一取材が許可されたWBS。
世界が注目する中始まったゴーン被告の会見。
日産のトップだった頃のよう激しい動きを交え、自身の無罪を訴えます。

ゴーン被告現在は何を語っているのでしょうかその模様を再びご覧ください。

Q:なぜ日本は悪意でお返しするのか。

貪欲で強欲であればそんな気がしません。
ビジネスですから自分の利益を追求すると良いでしょう。
私は過ちを犯しました今それを理解してます。
私はその申し出を受け入れるべきでしたでも私には信念がありました。そしてそれに従ったのです。

私は2018年に突然独裁者であることが発見されたのでしょうか。
17年私は日産のCEOでした。そして20冊の経営学の本が書かれ、多くの教授がやってきました。
ハーバードなど多くの大学が研究してました。
誰も私のことを独裁者だと気が付かなかったんでしょうか、私が独裁者だと疑った人はいなかったのでしょうか。

非常に巧妙に捏造されました。
でも国民は信じませんでした。
私はボディガードがいませんでした。
いつも日本で一人で歩き回って、あるいは子供と一緒です。
誰もひどいこと言ったりすることはありませんでした。
レストランやいろんな場所に行っても非常に良い待遇を受けました。

しかし私の評判は傷つきました。
権力があり、お金があればすぐに有罪とみなされるのです。

ゴーン被告が批判
実名暴露と陰謀論

ゴーン被告が記者会見で実名を挙げたのが、西川前社長ら数名の日産幹部の名前でした。
ゴーン被告は彼らが自らの逮捕にどう関わったと主張したのでしょうか。

「西川氏、ハリナダ氏、川口氏、大沼氏、豊田氏」

ゴーン被告が実名を挙げて批判した日産幹部が
前社長の西川氏。
専務執行役員のハリナダ氏。

ハリナダ氏は日産の法務部門の要職を歴任。
ゴーン被告が91億円にものぼる役員報酬を有価証券報告書に記載しなかった金融商品取引法違反に深く関わったとされる人物だ。
日本の検察と司法取引し、自らの罪を減免してもらう代わりに、ゴーン被告の不正の証拠を提出したとされる。

「ハリナダが裏切った」

さらに日本の政府関係者も関与していると話した。

「ルノーの影響力を払拭するためには私を排除するしかないと考えたのです」

ゴーン被告は大株主であるフランスルノーと日産との経営統合を進めようとしていた。
自身の逮捕は西川氏ら日産生え抜きの幹部が経営統合を防ぐために、政府高官と仕組んだ陰謀だというのがゴーン被告の主張だ。

テレビ東京はこの主張に関連する取材していた。

Q:在任中に3社連合の枠組みについて答えを出すか
「日本では根回しが大事だから根回しが終わったら公表する」

ゴーン被告が逮捕されたのはこのインタビューの2ヶ月後。
根回しが仇になったのだろうか。

山川さん
自分は無罪であるっていうことと、自分だけが悪いわけではないっていうのは全然違う話なんですね。
誰かに仕組まれたって話で名前も挙げてますし、その司法取引っていうものに対するこの仕組まれたもの、クーデターであるって話を展開するわけなんですけども、そもそも司法取引というのは誰かが裏切る行為。
ゴーン被告から見れば、それは裏切られた仕組まれたっていう形になるんですけども、話を聞いてる限り自分は無罪であるっていう事の明確な反証材料ってのはまだ聞こえてこない。
今の段階ではまだ自分だけが悪いわけではない。周りから仕組まれたんだって話の展開。
いろんな資料を示してますから、そこまでの分析はできてませんけれども、言葉だけを聞いていく限りです。

法政大学法科大学院教授の水野智幸さん
そもそも証拠に基づいて判断されるわけで会って、今日の見た限りでは決定的な証拠だということにはならないと思います。

山川さん
細かい証拠を突きつけるというよりは自分は20年かかって、破綻しかけた自動車メーカーを立ち上げた自分に対して日本の閉鎖的な文化の中で、自分は非人道的な扱いを受け、妻とも引き離され仕方なく逃亡したんだっていうそのロジックを1時間にわたって展開してるのそういう印象です。

「日本の司法制度の人質ではない」

先月レバノン逃亡後に発表した声明文。
中身はいわゆる人質司法と呼ばれる日本の司法制度への批判だった。

「有罪が前提とされ、差別が蔓延し、基本的な人権が無視されている」

日本では取り調べに弁護士の立会いを認める法律はなく、刑事裁判の有罪率はおよそ99%。
そして今日の会見で、

「私は無実を訴えました。
手錠をかけられている制約の中で、そして腰には紐がつけられていました。
私はそれを付けて法廷に入った。
そして無期限に独房に入れられました。
何度か保釈が却下されました。
私はここ数ヶ月、1日8時間尋問を受けた。
弁護士はいない中でです。
私が何の罪に問われてるのかもはっきり分からないままです。
この状況についてどういう証拠があるのか、私の人権そして威厳が損なわれていたのです。
保釈を認められた時、皆さんに私が話そうとしたが24時間以内にまた独房の拘置所に戻された。
国際的、国連の司法制度の基準を満たしていません。
そもそも私は逮捕されるべきではありませんでした。
そして日本後に行った時、私はまだ公判初日が決まっていなかった。
同時には後半はできない、最初の罪状で公判してから次の後半を行う。
日本に5年いないといけないかもしれないと弁護士は言っていました。
判決が出るまでです。
迅速な裁判どころか、できだけ長引かせようとしていました。
そして判事はオーガナイザーのような存在でした。
すべてを決めてるのは検察だったんです。
99.4%の有罪率。
だから私が公正な裁判を受けられる兆候はありませんでした。
そして向こう4、5年間普通の生活ができる保証はありませんでした。」

戦争の危機、イランが報復攻撃
間もなくトランプ氏声明発表

攻撃の背景なんですが、1月3日にアメリカがイラン革命防衛隊の司令官を殺害した。
それに対する報復攻撃。
イラクにあるアメリカ軍の施設に向けられました。
ポイントになるのが今回の攻撃で使われたのが弾道ミサイルだったという点なんです。
それで衝撃が走りました。
一気に中東情勢が緊迫化して間もなくトランプ大統領は重大な声明を発表することになります。

日本時間早朝、イラクにある米軍の駐留基地2箇所が弾道ミサイル数十発の攻撃を受けた。
ほどなくイランでは
「午前1時半に基地にミサイルを撃ち込んだ。」
発表があったのはイランの精鋭部隊革命防衛隊ソレイマニ司令官の埋葬の場。
今回の爆撃を先週アメリカ軍に殺害された殉教者ソレイマニ作戦と名づけていて、名実ともに報復という位置づけだ。

最高指導者ハメネイ師は先ほどの攻撃についてこう表現した。
「アメリカの顔に平手打ちを食らわせた」

航空会社はイラン行きの飛行を取り止めるなど、一気に緊迫化した。

去年の終わりから暴力の応酬が続いていたイランとアメリカ。
12月にはアメリカが革命防衛隊に近い、武装組織の拠点を空爆。
少なくとも25人が死亡した。
二日後にはバグダッドでデモ隊がイラクのアメリカ大使館を襲撃。
アメリカがイランが先導したと非難し、クウェートから軍隊を移動させた。
さらに今月3日にはソレイマニ司令官を殺害した。
そして迎えたイランによる報復。

このまま戦争に突入してしまうのか。
攻撃に至った背景について専門家は

元中東調査会上席研究員 水口さん
「非常に綱渡り的な政策・戦術を取ったと思う。国としてちゃんとした報復をせざるを得ない。大きな戦争にはならないような低レベルで常にアメリカがイライラするような攻撃を続けている。」

今回は米軍に死亡者が出ないよう注意を払って攻撃先を選んだと指摘。
イランはこうした作戦を今後も続けていくのではないかと言う。
攻撃後イラン国営放送は、「革命防衛隊の話として、アメリカの部隊が80人死亡、200人が負傷した」と報道。
成果を強調しているが、

「国民にある意味での一体感を作る目的でフェイクニュースを流したかもしれない。
 本当に数十人のアメリカ軍人に被害があったとすればそれは戦争という形のシナリオに行く」

トランプ大統領ですがあと一時間半ほどで声明を発表する予定です。
その内容は現時点ではわかっていませんが、アメリカのメディアの多くは事態がさらに悪化する可能性は低いのではないかととの見方を伝えています。
その大きな要因が、今回の攻撃でアメリカ側には人的被害が現時点では確認されていないという点です。
イランの国営放送は80人のアメリカ兵が死亡したとしていますが、アメリカのメディアはこれはイランのプロパガンダではないかとしています。
トランプ大統領も直近のツイートで被害状況を確認しているが、今のところ良い感じだと投稿していて、被害の状況は深刻ではないとの見方を示しています。
さらにアメリカの専門家の多くは、今回のイランによる攻撃はそもそもアメリカ側に軍事的なダメージを与えるためのものではなく、もっぱらイラン国内の世論対策のためのものと分析していて、事態がさらに悪化することをアメリカもイランも求めていないとしています。

戦争の危機?イランが報復攻撃
間もなくトランプ氏声明発表

滝田さん
今のところはそこまではいかないという考え方が大勢だと思います。
ただし実際にアメリカ側に死者が出た場合には同害報復というような格好でエスカレートするリスクがある。
注目しているのが中東各国にあるアメリカ軍基地です。
アメリカは中東に多くの軍事基地を持ってるんですね。
さらにこれ以外の国にアメリカ軍が使用できる基地があるんです。
特にイスラエルなんですけれども、これはイランの天敵でもあるわけですがイスラエル・アメリカの同盟国で一心同体の関係でもあるわけです。
それらの国々は狙われるでしょう。

イランと敵対する大国のサウジアラビアを中心にこの一帯には親米国家が集まっている。
イランの国営放送によりますと革命防衛隊は各国の領土はアメリカによる攻撃に使われた。
つまり反撃の標的になると警告してるんですね。
アメリカの同盟国も反撃の対象になり得るわけなんです。

エスカレートすればに2国間だけではなく、地域を巻き込む戦争にもなりかねない。
だからお互いにエスカレーションを何とか踏みとどまってるという感じ。

アメリカは去年の6月なんですけれども、イランへの軍事攻撃計画、つまりアメリカの無人機が落とされた事に大反撃計画あった時に、作戦の10分前にトランプ大統領はストップを決断したわけですね。
今回はそれ以上に緊迫が強まっていますから、どこまでそうした自制が働くか注目点になると思います。

日本経済の影響はホルムズ海峡を経過してくる石油の問題ですね。
今のところマーケットが落ち着いているところを見ると、戦争までには至らないと見てると思うんですが、いざ戦火を交えた場合となりますと、一つ原油価格が上がるだけではなくて企業や家計のマインドを大幅に冷やすリスクがあります。
要注目だと思います。

ゴーン被告会見②

ここまでのゴーン被告の会見内容をまとめます。
フランス政府は全面的な経営統合を望んでいたという発言もありました。
逃亡の際にこのような音響機器のケースを使って逃亡をしたということなんですね。
逃亡について日本からの脱出方法については話さないという発言もありました。

山川さん
戦略が見えてきましたね。
日本の政府とは喧嘩しない。
それから逃亡劇については全く話をしないっていうのは、協力者に迷惑かかるし、そちらの罪に問われますから。そこについては話をしない。
そして人権の部分で攻めていくっていう、持って行こうとしてるストーリーが全体としては見えてきましたね。

テレビ東京記者が質問

Q:あなたは日本で尊敬されている存在だが、日本の法律を破ったからここにいる。

私は今でも国民の一部はビジネスマンとして日本で尊敬されてると思います。
多くのマスコミの関係者とも会えました。
私に好意的ではない人もいますけども、日産を再生させたことを疑う人はいません。
そして日本で良いことをたくさんしたことは認めている誰もそれには異論はないと言いました。
でもこの罪状について、弁護しなければならないと言っていました。
でも私が正義が得られるのであれば、ちゃんとした裁きが得られるのであれば、どのように弁護ができるんでしょうか。
逃亡したことは問題です。
しかし検察は日本で10の法律に反してます。でも誰も気にしないです。
検察は情報漏洩はできないという法律があります。でもみんな情報漏えいします。
みんな検察から聞いたとジャーナリストが言います。
なぜ私が違法行為をするのは問題で、検察が法律を破っても違反にはならないでしょうか。
私だけが法律を尊重しなければならなくて、他の人たちが法律を尊重しなくていいということであれば、これは不正な仕組まれたシステムだと言えると思います。
日本の国民はそうした人たちではありません。
私は日本を愛してます。
日本国民を愛してます。
17年日本で過ごしました。
全く後悔していません。
私が後悔してるのは、会社の中で特定の人物を指名したことです。
人の評価を間違えた。

山川さん
不正があった事実は動かないっていうのはその通りなんですけども、私が何度も言ってるように、結局その国際世論が必ずしも理屈で動くんではなくて印象で動く。
その意味では今の日産幹部の発言も匿名ですよね。
これから司法関係者がどのくらい顔出しで発言するのかそれも微妙ですよね。
一方ゴーンさんはこれだけ顔出しで全面的に行っていて、このスタイルは全く変わらない。
10回近くインタビューしましたけども全然変わってないです。
この両者を比べた時に、海外のメディアがどっちに反応するかっていうことを本気で考えないと明日以降の報道が少し心配になります。

水野さん
事件はともかく、これだけ色々言われてる刑事司法の問題点については、人質司法と言われる問題もここ15年ぐらい改善はしてきてるので、そこをきちっと発信して、国際世論に訴えかけていく必要があるという風に思います。

滝田さん
完全に電波ジャックをしたゴーン被告の劇場ですね。
言っていることは盗人猛々しいっていうのは僕は本音ですね。

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