WBS 2019/5/28(火)

働き方改革ストレスに商機

社員の変化をカメラで測定

保険会社が行ったアンケートでは働き方改革でストレスが増えという人は4割。(チューリッヒ生命2019年ビジネスパーソンが抱えるストレスに関する調査)
より短い時間で終わらせないといけなかったり、部下の労務管理が厳しくなっている。
働き盛りの30代や50代は半数近くにのぼっている。

パナソニックが都内で開いた発表会。
きもちスキャン」という働き方改革を支援する法人向けサービス。

パソコンのカメラで顔の映像を撮影し独自の技術で光の反射から脈拍レベルを測定。
脈拍レベルの変化から自律神経の活動量を数値化してストレスの指標としている。
活動量が低ければストレスがたまった状態。毎日測定することで見える化される。

管理職側も部署全員の活動量を確認できるので疲労やストレスを把握し、休暇を促せる。
パナソニックでは一部の部署で導入している。
サービスは7月中旬からサービス開始予定。

仕事帰りに瞑想ルーム

三菱地所の社員二人が社内の新事業提案で、6月に南青山に開くメディテーションスタジオ。

メディテーションは瞑想とも呼ばれている。
自分と向き合いながら気持ちに余白を作って自分を整えるツール。

瞑想は、グーグルやフェイスブックなどアメリカの企業で導入が相次いでいる。

照明だけの真っ白い部屋。
相内キャスターによるともやもやしたものがなくなり、何もない部屋にいると感覚が研ぎ澄まされる感じ。
隣にある部屋は真っ暗な部屋。夜空を見ている感じでひたすらボーッとしたくなる。
30分の間に二つの部屋を行き来することで意識から日常生活を切り離すという。
相内キャスターは何度も繰り返していることで脱力していくという。

瞑想のコースは自分の見つめなおしや感情のリセットなど目的別に15種類。

平日は午後11時まで営業し、仕事帰りの会社員を取り込む狙い。

Medicha(メディーチャ)
事前予約性最大80分8000円

働き方改革で自分の時間が増えるので自分でデザインする楽しみがある一方、どうしたらいいのか悩むことも増える。
余白を作る空間で自分に重要な情報で物事を選べるようこの施設を使ってもらいたいとメディーチャの長嶋さん。

相内キャスター「日常的に情報や感情に振り回されていることがわかる。ストレスをコントロールできると効率的な働き方にもなると思う。」

気になるニオイに新技術。
シャープ専用機で分解。

きちんと掃除をしていても気温や湿度が高くなるこの季節は臭いのもととなる菌が発生しやすくなるので注意が必要。

シャープはニオイ対策に徹底的こだわった家庭用のプラズマクラスター除菌脱臭機を開発し発表。

 プラズマクラスター除菌脱臭機
 店頭価格4万5000円前後 6月13日発売。

通常の空気清浄機にも脱臭機能は付いているが、今回の製品は誇りをとる機能を省いて脱臭と除菌に特化したことが特徴。
プラズマクラスターの量を2倍に増やし脱臭のスピードは1.5倍に。
空気中だけでなく、カーペットやソファにしみ込んだニオイも脱臭可能。

シャープが脱臭力を高めるために独自開発したのが光触媒。
光触媒はニオイのもとになる物質や細菌を分解する材料。

新製品は空気清浄機よりコンパクトなサイズでニオイが気になる場所に簡単にも落ち運びできる。

シャープがニオイ対策に着目した背景には高齢化対策がある。
高齢世帯では室内でペットを飼う比率が高い。
在宅介護をしている家庭では排せつ物のにおいに困ることも。

シャープの大西事業部長は、ニオイに特化した製品はますます増える。製品を投入し市場はどんどん広がるので5割を超える空気清浄機並みのシェアを取りたい狙い。

気になるニオイに新技術。
特殊フィルムで封じ込め。

家庭用だけでなく、賃貸住宅やホテルに向けたニオイ撃退ビジネスも登場。
壁紙と床のフローリングをはがした状態からナオラップ工法。

ナオラップ工法とはナオス・テックとUR都市機構、日本総合住生活が共同で開発したニオイを減らす工事の方法。

初めにアンモニアなどニオイの成分を分析し、部屋をストーブで暖める。40度を超えて部屋や床に染み付いた異臭をあぶりだす。
独自開発の空気清浄機で吸い込む。
ニオイを効果的に減らすことができるクエン酸などを混ぜた薬剤を散布。

最後に、アンモニアを99%遮断するフィルム、凸版印刷と共同開発したネオラップシート。
おにぎりの包装などに使われるフィルム技術を住宅用に改良。

費用は都内80平方メートルで120万円~

ニオイに対しては敏感になってきた。新しい産業として広げていきたいとナオステックの佐藤会長。

強固な日米同盟アピール。
必要なのは「力による平和」

横須賀基地に1機のヘリコプター。
アメリカの大統領が自衛隊の艦船に乗るのは初めて。
安倍総理とともに、隊員に訓示を行った。

安倍総理「日米同盟は私とトランプ大統領の下でこれまでになく強固なものとなった。」と強固な関係をアピール。

視察した護衛艦「かが」は改修により事実上の空母化が決定している。
それにより最新鋭戦闘機F35の配備を予定。

トランプ大統領は「日本は新しいF35ステルス戦闘機を105機購入する意向を表明し、日本は同盟国の中で最も多くF35戦闘機を持つことになる。「かが」は新装備でこの地域とより広い地域を様々な脅威から防衛する」
インド・太平洋地域で海洋進出を進める中国。核開発を続ける北朝鮮。近年安全保障を取り巻く環境が激変している。トランプ大統領は日米が連携することの必要性を強調した。

トランプ大統領はその後米軍強襲揚陸艦「ワスプ」へ移動し演説。
「アメリカにはミサイルやロケット、戦車、戦闘機、戦艦がある。世界中どこでも同じものは作れない。力による平和が必要だ」
力による平和を通じて、地域の安定を目指す姿勢を強調。

親密日米首脳、それぞれの成果は

山川さん

トランプ大統領にとっては時間設定が大事で、メモリアルデーで戦没者の追悼しないといけない日に日本に来ている。
海兵隊へのスピーチが始まった時間は日本は午前11時半ごろ。アメリカでは西部時間で午後7時半~東部時間で10時半ごろ。
テレビで言うとプライムタイム。
ここで米兵を労っている映像をアメリカ向けに見せる。
ついでに日本に戦闘機を売って成果を出しているというアピール。

安倍総理にとっては、世界に向けて発信をする機会。

安倍総理の3つのアピール
世界に向けて:日米同盟の結束の強さ
米国に向けて:戦闘機購入、防衛に努力。
国内に向けて:参院選控え「外交の安倍」

とりわけ重要なのは「世界に向けて」とあるが中国に向けて、最高司令官である日米の二人が護衛艦の中でスピーチしているこのシーンを中国向けに見せるということ。

おにぎり店にバーベキュー。
メーカーが飲食業参入のワケ

大阪北新地。おにぎり竜は炊き立てご飯を注文を受けてから目の前で握るおにぎり専門店。具材は23種類。
このお店を企画したのは大手炊飯器メーカーのタイガー魔法瓶。

コメの消費量が半減している。このままやっていたら家庭から炊飯器が消える日が来るかもしれない。
新しいことを仕掛けて消費者にお米はおいしいものとしっかり伝えていきたいとタイガー魔法瓶の南村さん。

米の年間1人当たり消費量

コメの年間消費量は1962年をピークに今では半分以下に激減。それに伴い炊飯器の市場も縮小している。
コメの卸業者と組み立ち上げたのがおにぎり専門店。

屋外型のバーベキュー施設。ザ・ファーム・トーキョー。都会の真ん中でバーベキューを楽しむことができる。
4月のオープン以来なかなか予約が取れない人気。

 2時間半5500円~2時間飲み放題付

このバーベキュー施設を運営するのはヤンマー
ヤンマーの目指すところは生産者と消費者の橋渡しをして、農業の活性化。
店で使う野菜を農家から直接仕入れることで農家を支援。

ヤンマーが支援する農場の一つが兵庫県養父市に。
養父産にんにくは寒暖差が大きい土地で育ち甘みが強くジューシー。
知名度はまだまだ。PRが課題。
ザ・ファーム・トーキョーでは養父市のニンニクを積極的にPR。

熱い北極争奪戦。
ロシアが先手。

ロシアは北極の氷を砕いて進む、原子力砕氷船ウラルの進水式を行った。
北極での資源確保や物流ルート確保に向け本格的に動き出そうとしている。

サンクトペテルブルクで行われた進水式。
ウラルは全長173メートル、2基の原子炉を搭載。
世界最大の原子力砕氷船。
北極圏での航海を想定し厚さ3メートルの氷を砕いて進む。

ロシアは今後5隻の原子力砕氷船を就航させる予定。
プーチン大統領は北極での資源開発や物資輸送の能力強化に力を入れている。

プーチン大統領が指示した北極海航路での1億トンの物資輸送の目標を達成する。
北極圏の開発は原子力船が無くては不可能とボリソフ副首相。

北極の資源は推計で、埋蔵原油は13%、天然ガスは30%といわれる。
※全世界の推定埋蔵量に占める割合。
また、大量の鉱物資源が眠っているといわれている。

豊富な資源を求め、中国も原子力砕氷船の建造に着手。
北極での活動を本格化させるとみられる。

こうした動きにはアメリカが反発。
ポンペオ国務長官は「北極を南シナ海のように中国の軍事拠点や領土紛争の場所にするべきではない。ロシアの領土的な野心は暴力的になる。」

米長期金利1年8か月ぶり低水準

NY債券市場で長期金利が低下している。

アメリカ長期金利

28日の取引では、長期金利の指標となる10年物国債の利回りが、一時2.26%台を付け1年8か月ぶりの低水準に。
米中の貿易戦争が激しくなるとの見方から相対的に安全な米国債が買われたものとみられる。
国債価格と利回りの関係は国債が買われて価格が上昇すると、利回り(金利)は低下する。

野村HD・証券に改善命令

金融庁は東京証券取引所の上場基準の見直しに関する情報を漏洩したとして、野村証券と親会社の野村HDに業務改善命令を出した。
漏洩した情報は個別企業の物ではなく、インサイダー情報には当たらないものの市場の信頼性を損ねる悪質な行為と判断。
野村HDは再発防止に向けて全社を挙げて取り組むとしている。

新ふるさと納税の返礼品

ふるさと納税が来月から新しい制度になることを受け、仲介サイトを運営会社が返礼品の展示会を開催。
地域の特徴を活かした返礼品が多く見られ、宮崎県の子牛の命名権や岐阜県の空気を積めた缶詰などユニークな返礼品が登場している。
地域に足を運んでもらう返礼品も増えており、農家で民泊できる農業体験(1泊3食付き)寄付金額3万6000円以上や、一般公開していないダムの探検イベント(寄付金額1万円以上)などが紹介された。

今後はモノからコトへということで地域を体験できるふるさと納税になっていくのではとふるさとチョイスの田中さん。

五輪チケット申し込み半日延長

28日深夜の予定だった抽選申し込みの締め切りを12時間先送りするとした。
29日11時59分まで受け付け。
サイトアクセスが急増し混乱が懸念されるため締め切りを先送りした。

ブランド初のエナジー飲料。

日本コカ・コーラは初のエナジー飲料「コカ・コーラ エナジー」の発売を発表。
価格は250mlで190円。発売は7月1日

エナジー飲料特有の強いカフェインやガラナエキスなどを配合しているが、コーラの味や爽快感は残したという。
エナジー飲料の市場規模は10年間で34倍に成長している。

エナジー飲料を飲んだことが無い人も取り込む狙い。
敬遠していた人もコカ・コーラからであればという心のバリアを下げ新しく飲用者を獲得する戦略と日本コカ・コーラの島岡さん。

石油由来ペットボトル廃止へ。

サントリーHDはペットボトルを再生するシステムを確立し、2030年までに石油由来のペットボトルを廃止する方針を固めた。
現在飲料ボトルに再生PET樹脂を1割仕様しているがこの割合を6~7割に不足分は植物由来で補う。
サントリーは国内で年間50億本のペットボトルを利用している。

農産物関税TPPが最大限

茂木大臣は米国の農産物にかける関税の撤廃・引き下げはTPPの内容が最大円との認識を示す。
トランプ大統領がTPPに縛られないとの発言を牽制。

「在外投票できない」は違憲

米国在住の映画監督らは在外邦人が最高裁裁判官の国民審査で投票できないのは違憲として国家賠償を求めた。
東京地裁は憲法に違反と判断し、国に計2万5000円の賠償を命じた。
17年の国民審査で投票を制限する理由はなく憲法違反と判断。
国会が11年の時点で違憲状態にあると認識していたとして立法の不作為も指摘。

国側は用紙を投開票に間に合うよう在外公館に送ることは事実上不可能と主張したが、判決は裁判官の氏名を書く方式を採用できるとした。

仏ルノーとFCAの統合提案で
日産・三菱自株価上昇

FCAが仏ルノーに対して経営統合を提案したことを受けて、東京株式市場では、日産自動車が2%、三菱自動車が6%値上がりした。
ルノースナール会長は29日に日産と三菱自にFCA統合提案の詳細を伝える見通し。

4社連合は日産・三菱自にとってプラス?

山川さん

4社連合が実現すれば

世界販売台数時価総額
トップにFCA+ルノー+日産・三菱1559万台8.3兆円
2位独フォルクスワーゲン10839
3位トヨタ自動車105921.6

出所:各社公表値(2018年)

4社連合になると世界でダントツになる。
ただし、時価総額はトヨタがダントツではるかに及ばない。
ルノーもFCAはこの1年間株価が下がっていて、次世代の自動車で出遅れていると。
逆に日産は頼りにされる可能性がある。

日産にとっては、活用されることで規模のメリットは出てくるのは間違いない。
日産は選択肢がない。ルノーとアライアンスを組んで進んでいるので後戻りはできない中で、連合に入っていく中で条件を決めていくか。

トレたま:配管くんで丸見え

T.T.File-5020

パイプの中に入れて使う。
老朽化所の点検や、配管の図面を自動で作ってくれるロボット。
古い建物は所有者が次々と変わるため設計図を紛失することが多いという。

関節部分に強力なばねで張り付くように進む。
高性能のカメラを搭載していて、見えないところでもケーブルが届くところであれば見ることができる。
特別なアプリを使って、図面をAR化することも。

 パイプ探査ロボット「配管くん
 10月からサービス開始予定

開発中の細いものも開発中。