WBS 2019/11/6(水)
- 2019.11.10
- wbs
- 1. 「ぼろぼろでございます」7000億円の最終赤字
- 2. 激戦キャッシュレス決済登録で1000円&100億円還元
- 3. 写真投稿に潜む落とし穴
- 4. 知っておきたい病気予防の最前線つまずきは脳の衰え
- 5. 首里城復元へ全力
- 6. いずれトップ間で議論を
- 7. 総理 2大臣の辞任を謝罪
- 8. 台風対策で連携強化
- 9. ヘルシオ新製品冷凍パンがふわふわに
- 10. 台風で浸水の新幹線を廃車
- 11. 見返り要求 一転認める
- 12. オーダーシューズ事業に参入
- 13. 海洋プラごみを容器に再利用
- 14. EU離脱めぐりイギリス下院解散
- 15. 日経平均連日で年初来高値更新
- 16. トレたま:心音の聞き比べ
- 17. ソフトバンクG大赤字の要因
「ぼろぼろでございます」
7000億円の最終赤字
午後4時から始まったソフトバンクグループの決算会見。
冒頭、孫会長兼社長は
「今回の決算の発表内容、ボロボロでございます。まっかっかの大赤字でございまして、3か月の四半期の決算でこれだけの赤字を出したのは創業以来のことではないかと思います」
ソフトバンクグループは2019年7月から9月期の決算を発表。
およそ7000億円の最終赤字となりました。
4月から6月期の最終損益は、1兆円超の黒字だったソフトバンクグループ。
赤字に転落した要因となったのは、特に大きなのはウィーワーク。
シェアオフィス大手ウィーワークを運営するウィーカンパニーにおよそ1兆円出資してきました。
しかしそのウィーカンパニーでは先行投資がかさみ赤字が拡大。
日本経済新聞によるとピーク時は470億ドルほどとされていた企業価値は、現在およそ80億ドルにまで減少しました。
ウィーカンパニーの創業者アダムニューマン氏。
持ち前のカリスマ性で企業急成長させるも、奇行や薬物使用疑惑が浮上。
9月にはCEOの辞任に追い込まれました。
ウィーワークショックとなった今回の決算。
しかし火種はこれだけではありません。
運用額が10兆円規模のソフトバンクビジョンファンド。
これまでアメリカの配車サービス大手ウーバーテクノロジーズや動画投稿アプリtiktokを運営する中国のバイトダンスなど、将来性の見込めるいわゆるユニコーン企業に積極に投資してきました。

しかしウーバーは5月の上場後株価が低迷。
初値から比べると30%以上下落しています。
出資してきた企業の価値が大きく落ちたことで、赤字に転落したソフトバンクグループ。
これについて専門家は
岡三証券 小川さん
「いい時は利益はかなり稼げるけれども、マーケット等の環境によって利益が目減りする可能性もある。一般の事業会社以上に利益の浮き沈みが激しい。
株価のボラティリティ、変動も当然大きくなりやすいということも投資の上で注意が必要になってくる」
孫社長はあくまで強気の姿勢を崩しません。
「ただ私から見れば大勢に全く異常なし。
嵐ではない。平穏無事なさざなみである。
ビジョン変更なし、戦略変更なし、このまま粛々と前に進むのが孫正義の決意であり方針であります。」
ユニコーンバブルの終わり?
滝田さん
ユニコーン企業にどーんと投資にして、株式の上場でその資金を回収するというビジネスモデルなんですけれども、ちょっと壁にぶち当たったなっての率直な感じなんです。

主なユニコーン企業の最近の株価を示したものでは、
ウーバーテクノロジーズは上場来の安値。ソフトバンクグループの出資企業。
上場後の株価がさえないんですよね。
その意味合いなんですけれども、これは一般投資家を大きく損失を被ったっていう意味なんですね。
ということは猫も杓子もユニコーンっていう時代はちょっと曲がり角を迎えたなというのは僕の率直な感想です。
既に投稿してる分の資金回収は大変難しくなると見て良いと思います。
激戦キャッシュレス決済
登録で1000円&100億円還元
フリマアプリメルカリが運営するスマホ決済メルペイのキャンペーン。
その内容は友人をアプリに招待してメルペイに登録すれば、招待した側と招待された側がそれぞれ1000円分のポイントをもらえるというものです。
ねらいは若者です。
メルペイは消費税の増税前と比べキャッシュレス決済を使った金額が1.7倍に増えたと言います。
テレビ東京と日本経済新聞が先月末に行った世論調査でも、政府が増税に合わせて導入したポイント還元事業を受けて、キャッシュレス決済の利用を増やした人は2割を超えています。

ペイペイは去年10月のサービス開始以降、100億円の還元キャンペーンで利用者数を大きく伸ばし、すでに1900万人を超えています。
大型の還元で広がった利用者の裾野。
これに目を付けたのが政府です。
25%還元?新型キャッシュレス
マイナポイントとは?
キャッシュレス決済での大型還元を使ってあるものを普及させようとしました。
マイナポイントとはマイナンバーカードを使ったポイント還元。
政府が狙うのは3年前から交付しているマイナンバーカードの普及です。
現在マイナンバーカードでできることとして、コンビニエンスストアにマルチコピーを使えばマイナンバーカードを使って住民票を取得できる。
しかし普及率はわずか14.3%。
そこで政府はマイナンバーカードを取得する人を増やすために、新たなポイント還元事業を考えたのです。
利用者が使うキャッシュレス決済とマイナンバーカードの情報を紐づけます。
利用者がキャッシュレスで買い物をすると利用金額に上限はあるものの、ポイントが国から還元されます。
気になる還元率を総務省の幹部に聞くと、それなりのそれなりのインパクトが欲しいという。
なんと還元率は25%。

このポイント還元には主要なスマホ決済や電子マネーの事業者が参加に意欲を示しているといいます。
二兎を追うものは一兎をも
滝田さん
政府の狙いを考えてみたんですけれども、一つはやっぱり消費の活性化ですよね。
もう一つはやっぱり普及していないマイナンバーカードの普及。
それを狙ってるんだと思いますね。
そもそもやっぱり今回の消費税の増税に伴ってポイント還元をやってみたら、意外に評判が良かったということで二匹目のドジョウを狙ってるんだと思うんですが、
二兎を追うものは一兎をも得ずにならないといいなと思ってます。
梅澤さん
元々マイナンバーカードの導入の狙いなんだったかと。
立ち戻って考えるべきだと思います。三つ狙いがありました。

一つ目がユーザーの利便性の向上。例えば身分証明書の一元化とか、住民票等の行政手続きのオンライン申請ですね。
それから二つ目が行政の効率化。行政サービスそのものをデジタル化することで業務効率化をできます。
そして三つめがデータ活用による新サービスの創造ということで、例えば民間の集まったデータを活用して民間で医療とか保険の新しいサービスを作ると。それを経済を活性化させると。こんな狙いがあったはずです。
このマイナポイントで釣って普及させるとも理解はできるんですけど、本来の狙いに地道に取り組んで、マイナンバーのメリットを実現するってのはやっぱり本筋じゃないですかね。
写真投稿に潜む落とし穴

SNSの利用人口が右肩上がりで増えていくなか、こうした写真の投稿が招く思わぬトラブルも急増しているんです。
神奈川県に住む20代の女性長谷川さん。悪用の被害にあったと言います。
「Twitterに自分で自撮り写真があの悪用サイトに飛ぶように利用されたました」
Twitterのヘッダーとアイコンに長谷川さんの写真が使われています。
そして動画販売してますの文字。無断で広告に利用されていたのです。
写真が使われたことで、卑猥なメッセージが届いたことがあると言います。
写真を使われる被害だけでなく、間違った情報が出回るリスクも。
常磐道で前を走る男性にあおり運転をしたうえ暴行した男と同乗していた女が逮捕された事件。
同乗していた女と投稿した写真の服装が似ているという理由から、間違われてネット上で誹謗中傷を受ける事態に発展しました。
また今年9月には、SNS投稿された女性アイドルの瞳に映った景色から住所を特定し、わいせつな行為をした男が逮捕されるという事件も。
大きなトラブルを未然に防ぐため、写真の投稿には細心の注意を払うべきだと専門家は指摘します。
国立情報学研究所 越前教授
「個人を特定するような個人の場所や個人のプロファイルを想起させる情報は載せない方がいい。」
写真などから個人情報が特定されてしまうと、生体情報を利用したより大きな被害につながる可能性もあると言います。
スマホのカメラで撮ったピース写真。この写真を解析すると、金融機関などでも採用が進む指紋認証を突破できる制度の指紋を抽出できるのです。
生体情報の抽出を防ぐためには、指紋部分をぼかしたり、画像の解像度を落とすことが有効だと言います。
顔や指紋より突破困難
次の認証は人間の行動
特に指紋とか顔認証はリスクが高い。
生体認証の中でも比較的静脈認証とか虹彩認証は安全性が高い。
金融機関等でも使われています。

最近はそれを補完する技術として、行動的生体認証という研究もスタート。
例えばイギリスのある銀行での研究ですけれども、銀行の口座にログインをするユーザーのログイン時の特徴の分析。
例えばスマホのスクロールの速度とかスマホを持つ角度とか、使う指とか指圧とかみたいなものの特徴を分析して個人を認証する。
別のイギリスの研究では人の歩き方をスマホとかウェアラブルに付いている加速度とか角速度の測定から特定をして歩き方で認証をすると、こんなようなものも出始めています。
なので近い将来、3段階認証になる形でパスワードを入れます、パスワードの入れ方の行動生体認証します、そして最後に例えば静脈認証を組み合わせます。みたいなとんでもなく面倒くさい世界が実現するのかもしれません。
知っておきたい病気予防の最前線
つまずきは脳の衰え
中高年になると増えてくるのがつまずき。
つまずきは危険な転倒に繋がるサイン。
転倒が原因で手術を受けざるを得なくなった人もいる。
この男性は何度か転倒を繰り返すうちに骨が少しずつ押しつぶされ圧迫骨折してしまった。
今は杖をつきながらの生活だ。

寝たきりの要介護になる原因で認知症・脳卒中に継ぎ、転倒・骨折は13%にも上る。
そんなつまずきに筋力だけでなく、脳の衰えが関わっていることが最新の研究でわかってきた。
訪ねたのは京都大学医学部 人間健康科学科の青山教授。
整形外科医として転倒予防の最新研究を行っている。
脳は加齢とともに少しずつ萎縮するなとして処理能力が低下するという。
それによって2つのことを同時に行うデュアルタスク能力が低下し、一つの事を行うだけで限界になってしまう。
すると歩くことだけに血が取られ周りへの注意が疎かになり、小さな段差などに気付かず躓きにつながるという。
このデュアルタスク能力はちょっとした運動で向上させることができる。

青山教授の研究では145人を対象に調査をしたところ、ステッププラスを行った人の転倒率は、スクワットなどの運動を行った人の半分以下だった。
つまずき転倒の原因として筋力の衰えも見過ごせない。
近年注目されている、つまずき予防で重要なのが足の指の筋力。

およそ40人が足の指の運動を3か月を行ったところ、転倒率は1/3に減少したという研究結果も得られた。
首里城復元へ全力
火災により正殿などが消失した沖縄県の首里城について、安倍総理大臣は復旧に係る財源について政府が責任を持つ考えを示しました。
今年度の補正予算に関係経費を計上することも視野に入れています。
焼失前の首里城の復元費用は正殿を含め合わせて70億円以上が掛けられていました。
いずれトップ間で議論を
韓国国会のムン議長が自民党の二階幹事長や林幹事長代理らと会談した際のやり取りがテレビ東京の取材で明らかになりました。
関係者によりますと文議長は会談で二階幹事長らに対し、元徴用工訴訟問題に関連して、日韓の企業と個人から寄付金を募って元徴用工らに賠償する案について、
「私個人の案だが韓国国会などとも相談して、いずれ日韓のトップ間で話し合ってもらうつもりだ」と近い将来の首脳間での議論に期待感を示していたということです。
このムン議長の発言は会談の中で、林幹事長代理から議長個人の考えではなく正式な勧告案を取りまとめて日本政府に渡すべきだと注文を受けたことに対する回答だということです。
総理 2大臣の辞任を謝罪
安倍総理大臣は衆議院予算委員会で、大臣が相次いで辞任したことについて、
適材適所という観点から任命したが、こうした結果になったことは国民におわびしたいと述べ謝罪しました。
また延期が決定した大学入学共通テストへの英語民間試験の導入については、
課題を克服できるようしっかり検討させたいと強調しました。
台風対策で連携強化
首都圏の1都3県と5つの政令都市で作る、九都県市首脳会議が会合を開き台風対策で連携を強化することで一致しました。
黒岩知事から台風19号で直面したダムの緊急放流の情報共有のあり方が報告されるなど共通の課題を洗い出し、今後の防災力の強化につなげる方針です。
ヘルシオ新製品
冷凍パンがふわふわに

家庭で主食にいくら支出しているかを表しています。
パンへの支出は赤い線ですが、2013年頃から青いラインの米を逆転しているんです。
今や米よりパンにお金をかける家庭の方が多い。
こうしたパン人気の拡大を背景にシャープがヘルシオの新製品を発表。
都内で開かれたシャープの発表会。
お披露目されたのは高温の水蒸気で調理をするヘルシオグリエの新製品です。
今回新たに変わった機能が、パンをじっくり加熱するふわふわモード。
水蒸気を使いパンの水分を逃さず温めることができるため、冷凍したパンでも焼きたてのようなふわふわとした食感を再現できるといいます
今パン好きの中で人気を集めているのが生食パンと呼ばれる高級食パン。
小麦粉や卵などの素材にこだわっていて、トーストせずに食べても素材の味をしっかり感じられるのが特徴です。
ただこうした生食パンの多くは、1斤ごとに販売しているため食べきれずに冷凍保存する人も多いといいます。
そこでシャープは冷凍したパンを美味しく食べられるように、従来のトーストに加え解凍機能を強化した商品を開発しました。
台風で浸水の新幹線を廃車
JR東日本とJR西日本は台風19号による記録的な大雨で浸水した北陸新幹線の車両10編成120両を全て廃車にすることを明らかにしました。
JR東日本の深沢社長は会見で浸水車両について一部の部品は再利用するが安全性を考え修理より新しく作るのが適切と判断したと説明しました。
25日から全線での直通運転を再開した北陸新幹線のダイヤについては、本年度末までに100%化を目指すと述べました。
見返り要求 一転認める
トランプ大統領のウクライナ疑惑をめぐる弾劾調査で、アメリカのソンドランド駐ヨーロッパ連合大使は軍事支援の再開の見返りをウクライナ側に要求していたことを認めました。
見返りについて知らなかったとした先月の証言を修正したもので、民主党のバイデン前副大統領に関する操作が行われなければ軍事支援を実施できないという考えをウクライナ側に伝えたということです。
オーダーシューズ事業に参入
アパレル大手のオンワードホールディングスは女性向けのオーダーシューズを8日から発売します。
足の形やヒールの高さなどが違う、およそ30万通りのパターンの中から客の好みに合わせた靴を作ります。
最新の自動裁断システムを利用することで納期を最短で1週間にしました。
価格は税抜きで9900円からです。
海洋プラごみを容器に再利用
P&Gジャパンは長崎県の海岸で回収したプラスチックゴミを容器の原料にした食器用洗剤ジョイ オーシャンプラスチックを発売すると発表しました。
容器のおよそ25%にペットボトルなどのプラスチックゴミを再生した原料が使われていて、今回55万本を生産します。
P&Gジャパンによりますと海洋プラスチックごみを再利用した日用品は国内では初めてということです。
EU離脱めぐりイギリス下院解散
EUヨーロッパ連合からの離脱を巡り、混乱の続くイギリスで6日議会下院が解散しました。
過半数の議席を取り戻した上で、早期のEU離脱を目指すジョンソン首相率いる与党保守党と労働党など離脱条件の見直しや撤回を訴える野党による本格的な選挙活動が始まります。
総選挙は来月12日に実施されます。
日経平均連日で年初来高値更新
東京株式市場で日経平均株価の終値は前の日に比べて51円高い23303円でした。
年初来高値を連日更新しました。
外国為替市場で1ドル109円高と円安ドル高が進んだことで、製造業の業績改善に期待が高まりました。
ニューヨーク株式株式市場ですが、5日に過去最高値を更新したダウは15ドルほど下落。
ナスダックは23ポイントの下落。
トレたま:心音の聞き比べ
T.T.File-5131

医学生が聴診の技術を身につける為に心臓の鼓動の音の違いを聴き比べるための装置。
スマホに表示されました上半身の画像触るとその部分から聞こえる心音がリアルに再生されて聴診器を通して聞こえてくるということなんです。
聴診器を当てた位置によって同じ心音でも音の聞こえ方が変わってくるそうで、お医者さんは微妙な違いを聞き分けなくてはならないということなんです。
病気の種類ごとの心音も収録しています。
例えば動脈が裂けてしまう大動脈解離や、動脈硬化が進んだ心臓など。
今までは数百万円する人形の大きな装置で練習するしかなかったんです。
それを誰でも手軽に扱えるようにとスマホアプリと組み合わせて小型で安いものを開発。
オースカレイド
(アプリとスピーカーセット)
9万6800円
ソフトバンクG大赤字の要因
ウィンカンパニーへの投資ですけれども孫さんは何を見誤ったんでしょう?
梅澤さん
今回の件でウィーワークのビジネスに黄色信号っていうのは見られがちですけど、まずシェアオフィス市場自体はこれ長期的に成長市場だと思います。
ただしは株式市場もそれから孫さんも今回ウィーカンパニーの企業価値を評価するロジックがちょっと誇大広告だったと思う。
見誤ったのか確信犯だかよく分かりませんけど、ウィーワークのビジネスモデル、プレイスアズアサービスという風に銘打って最先端のテクノロジービジネスとして持ち上げて上場しようとしたんですね。
テクノロジー企業っていうのは収益低増っていますけど、例えばAmazonのように長年赤字を続けていても、とにかくどんどん投資をして最終的に大きなシェアを取れば最終的には利益率が急上昇すると。
この期待に基づいて高い価値評価がなされていた。
ところがウィーカンパニーの実態は不動産事業だったと。
だから、大都市中心部のオフィスは高稼働で利益率も悪くないんだけど、小都市郊外に拡大するとか稼働が下がって規模拡大が収益率低下につながってしまったと。
- 前の記事
WBS 2019/11/5(火) 2019.11.10
- 次の記事
WBS 2019/11/7(木) 2019.11.10