WBS 2019/5/14(火)

iPhoneなど33兆円分追加関税。
アップルの株価は大幅下落

トランプ大統領は報復があるだろうが大したものではないだろうとコメント。
トランプ政権は13日、中国への制裁措置第4弾として、中国からの輸入品(約33兆円分)に対して、最大25%の追加関税を課すと発表。

対象はiPhoneなど3805品目で日用品が幅広く含まれる。
これでアメリカの平均的な4人家族の家計負担は年間で約25万円増えるとの推定。

NYダウは前日比617ドル安の2万5324ドル。
中でも目立ったのはアップルで6%下落。

この流れを受けて日経平均株価は一時430円以上下落し21000円の大台を割り込んだ。
しかし、トランプ大統領が米中通商協議の先行きに対して「とてもうまくいく気がする」と楽観的な見通しが伝わると終値は124円安の21067円。

トランプ大統領は大阪で開かれるG20に合わせ、習近平国家主席と会談する方針を表明。

スマホ・パソコン・衣料品にも追加関税

第4弾の追加関税はこれまでと大きく異なる。
iPhoneをはじめとするスマートフォン、パソコンなどの情報機器だけで制裁対象の3000億ドル(約33兆円)の約6割に当たる。
また、ボールやぬいぐるみ、トランプなどのおもちゃも対象に。
セーター、ズボン、靴、食器や小型家電製品なども対象で、日用品が多く含まれる。

クリスマスグッズの8割生産
中国の街が追加関税でピンチ

中国浙江省義烏(ギウ)、街中にはいたるところにサンタクロースやクリスマスの文字とこの地域ではクリスマスグッズが生産されている。
世界に流通するクリスマスグッズの約8割を生産。クリスマスの故郷と呼ばれる。
18年の輸出額は約270億円となり過去最高を更新している。もちろんアメリカにも輸出している。
中国に対する米国の制裁関税でツリーなどクリスマスグッズの輸出にも最大25%の関税がかかる可能性が出てきた。

問題は輸出だけではなく、ツリーに使うプラスチックの原料はアメリカからの輸入に頼っている。
アメリカに対する中国の報復措置ですでに関税が25%引き上げられていて製造コストが上昇している。
今後輸出関税がかかると販売価格が上がり売り上げが下がると懸念している。

米中貿易戦争の行方は

入山さん

関税外戦争の懸念。いまは関税の掛け合いをしているが、米中で見ると中国のほうが輸入していることが圧倒的に少ないため、関税を引き上げる余地がない。
関税以外のところで措置を打ってくる可能性がある。
例えば元の通貨安への誘導や、アメリカが中国に進出してきたときのM&Aへの制限など。
アメリカ製品、サービスの中国での不買運動など、そういうところまで行くと深刻化する。

日本酒の世界一を決める品評会。
海外酒造の日本酒が急増。

日本酒世界一を決める審査会、SAKE COMPETITION 2019
7部門に過去最多の1919点が出品。

中でも注目は今年から設置された海外出品酒部門。
海外6か国13蔵28銘柄が出品されていて、産地は欧米・メキシコ・ブラジルなど。
実は最近海外の酒蔵が増えている。

海外産の日本酒には大きな特徴がある。
日本の上場技術では出ないフレーバーがたくさん出てる。
日本で作る日本酒は酸味を出すのに苦労するが、いとも簡単に出しているイメージと審査委員のせんきん十一代目蔵元の薄井専務。
ワインの酵母を使って発酵させ酸味を強く出すものも。
また、バニラやシナモンなどで風味付けをしているものなど。
良いブランドのコメを使うだけでは、日本の酒は戦えなくなってきていて作り方や酒の設計自体を変えてい行く時代になるという。

東京・三軒茶屋から世界市場へ
新たな風味?日本酒ベンチャー

東京三軒茶屋に構える日本酒ベンチャーWAKAZE
果物の皮や花と一緒に発酵させて日本酒にはない風味や香りづけを行っている。
こういった様々なテストをして少量生産。併設しているレストランで提供し評判が良かったものは、山形にある酒蔵に委託して本格的に商品化している。
意識しているのは海外市場でパリに酒蔵を建設中。
ただ、WAKAZEの酒は日本酒の伝統的な製法で作られていないため「その他の醸造酒」と日本では分類される。
そうした制約がない分、日本酒の新たな取り組みは海外メーカーが先行しているという。

日本酒に新風
ワインと同じ新旧対決

入山さん

ワインのケースが面白い。ワインはオールドワールドとニューワールドと別れている。

オールドワールドニューワールド
フランス・イタリア・ドイツなどアメリカ・オーストラリア・チリなど
伝統新技術
地域多様性
年代安定性

世界中でワインを飲んでいる人の多くはビギナーで、その人たちはニューワールドのお酒を飲むのでマーケットの中心はニューワールドで、オールドが苦戦しているという。

日本酒がグローバル化すると、日本がオールドになる。
早くにニューワールドを受け入れていくことが重要で、オールドを強めていく必要がある。

金妻の街にも高齢化の波。
東急、再開発で住み替え促進。

二子玉川やたまプラーザなど住みたい街ランキング上位に来る駅を多く持っているのが東急田園都市線。
力を入れているのが、南町田駅周辺のエリア。

東急電鉄と町田市は、東京ドーム5個分約22ヘクタールの広大なエリアに公園やミュージアムなど約200店舗を超える商業施設が一体化している「南町田グランベリーパーク」を19年11月にオープンすると発表。
東急南町田駅に直結するエリアで、この開発に合わせ駅の改修工事も進んでいる。
19年度中に駅名を南町田グランベリーパークに変更し、平日も急行列車が停まる駅になる。

南町田の周辺は1960年代に開発した地域。
今は年を取って亡くなったり介護施設に入ったり世代交代ができていないと街の人は言う。
高齢化率4割に。

一気に開発すると同世代がまとまって暮らすが、そのあとに新陳代謝が起きないと町田市のどの場所でも課題になっていて、新陳代謝をどう上げるか南町田で考えチャレンジすると町田市の担当課長。

町田市によると駅周辺の住宅地に高齢者を呼び、地域の住み替えサイクルを作りたい考え。

南町田の先行事例となったのが金曜日の妻たちの舞台となった、たまプラーザ駅。
2006年に再開発をはじめ、駅前に商業施設が作られる。
駅周辺には百貨店やスーパーマーケット、家電量販店が並びます。

たまプラーザの駅の近くには再開発に合わせてマンションを作り、美しが丘地区から引っ越す人も多い。
美しが丘の住み替えを促すため、高齢者から一戸建てを買い取り、リフォームして若い世代へ販売を行った。

THE行列:日本茶茶葉からミルクティー

新宿駅の駅ビルの中、日本茶ミルクティー専門店OCHABA、3月にオープンしたばかり。
緑茶やほうじ茶、玄米茶を牛乳で割った日本茶ミルクティーの専門店。

行列データは多い時で約30人

ロイヤルミルクティーと同じように熱湯で茶葉を開かせてから牛乳を加えて煮込む。
ここからが独自の手法で、つぶすと苦みが出る茶葉をあえて少し絞る。
そこに加えるのがタピオカに見えた黒い粒がわらび餅。

 緑茶ロイヤルミルクティー
 626円

日本茶を飲まない若い人が増えていてそれをチャンスをとらえたのが岩井さん。
静岡にある創業70年の老舗丸善製茶と手を組み、日本茶スイーツを売り出そうと考えた。

アイスはロイヤルミルクティー
ホットは日本茶エスプレッソ

日本茶の新たな価値を生む行列店。伝統と新感覚のコラボでさらなる日本茶の可能性を探る。

泉佐野市などの除外を正式発表

総務省はふるさと納税の新制度で大阪泉佐野市や静岡小山町など4自治体を除外を発表
泉佐野市は、返礼率6割のキャンペーンを新たに打ち出している。
「非常に驚いている。総務省の判断が適切かしっかりと考えたい」とコメント。

4月の街角景気2か月ぶり改善

内閣府が発表した4月の景気ウォッチャー調査で現状判断指数を45.3と前月比を0.5ポイント上回り、2か月ぶりに改善した。
史上初の10連休で旅行などの消費が活発になった。
先行きを示す判断指数は米中貿易戦争による雇用への悪影響が懸念されたことから48.4と前月比0.2ポイント下回り、3か月連続で悪化した。

18年度経常黒字

政府が発表した、18年度の国際収支速報によると海外とのモノやサービス、投資の取引状況を示す経常収支は、19兆4144億円の黒字。
1年前と比べ12.4%の減少となり、5年ぶりに前の年を下回った。
中国経済の減速で輸出の鈍化や原油価格の高騰が影響しているものとみられる。

レオパレス株6%超取得

旧村上ファンド系投資会社レノがレオパレス21の株式を6.24%保有していることが分かった。
施工不良問題が発覚し、19年3月期の最終赤字は690億円と発表したばかり。
レノは経営陣への助言や提言を行うために保有しているという。

奄美全国初の梅雨入り

気象庁は14日、鹿児島県奄美地方が梅雨市入りしたと発表。
18年より13日早く平年より3日遅い。
去年に続き沖縄より早い、全国トップでの梅雨入りとなったが沖縄も間もなく梅雨入り。

日産純利益57%減少。
西川社長、ゴーン被告の責任。

業績悪化で深々と頭を下げた西川社長。
日産は19年3月期の純利益は前年比57.3%減り、3191億円だった。
20年3月期の見通しは、純利益1700億円と46.7%減。

西川社長は業績悪化はゴーン被告の責任であると釈明した。
営業利益で10年ぶりに筆頭株主のルノーを下回った。
これまで多額の配当でルノーの業績を下支えしてきたが、20年3月期は配当を3割減らす方針。
配当が減ることでルノーは経営統合の圧力を強める可能性もある。
西川社長は経営統合をネガティブなインパクトが大きいと改めて否定した。

日産純利益57%減少
原因と今後の行方

山川さん

資料の中だけでなく最初からの説明でルノーという言葉が消えていたので、西川さんはルノー離れを進めていきたいということか。
少なくとゴーンさんの時は成長戦略を語るときは真っ先にルノーとのアライアンスの話が出ていた。

日産の地域別の営業利益が2年前と18年度と比べたときに、もともと欧州は利益が取れていないが国内と北米でガクンと利益が落ちたのが大きい。
日本の場合は去年からほとんど新車が投入されていない。
アメリカはもっと深刻で、ブランドがかなり低迷している。
結果としてインセンティブを出して大幅に値下げをしないと売れない状況。

西川さんが言っていた通り、後半ゴーンさんの拡大路線がツケに回っていることはたしかだけどそうも言ってられない。
ここからブランドをどう立て直すかがカギ。

安倍総理「海外経済に留意を」

安倍総理大臣は経済財政諮問会議で「国内は輸出や生産の一部で弱さが見られ先行きについても海外経済の動向に十分留意」と述べた。
今回の発言は10月に予定される消費増税の延期に向けた布石との見方も。

国内経済は、米中貿易摩擦などの影響で先行きに不透明感が増していて、与党内からも増税に慎重な意見も上がっている。

アップル、アプリ独占販売めぐり訴訟へ

アップルが自社のアプストアで独占し、アプリの価格が不当に高くなっているとして、アメリカの消費者がアップルに起こした訴訟で、米最高裁判所は消費者に原告の資格があるとして、訴訟の継続が可能と判断した。
原告である消費者側は第三者にアプリ販売を認めず、売上の3割を手数料としてとるアップルの手法が独占禁止法に違反と主張。

アップルは自分たちは仲介者でアプリの価格は開発業者が決めているとして、訴訟を起こされるのは筋違いだとの見解。
端末販売からサービスに軸足を移しつつアップルに、判決次第では大きな痛手となる。

仁徳天皇陵 世界遺産へ

ユネスコの諮問機関が仁徳天皇陵古墳を含む、百舌鳥・古市古墳群の世界文化遺産への登録を勧告した。
諮問機関は多彩な古墳が作られた歴史的価値を傑出と高く評価した。
来月6月30日~7月10日に始まるユネスコの世界遺産委員会で正式に登録が決まる見通し。

維新丸山衆院議員を除名

日本維新の会は丸山議員の除名を決定。
丸山氏は酒に酔い、元島民にロシアと戦争をしないとどうしようもなくないかと質問して問題となっていた。
丸山氏は自身ツイッターで無所属として、議員活動を継続する考えをしめしている。

トレたま:生体検知レーダー

T.T.File-5010

生き物と見つけられる機械。
夏に車の中に置き去りにされて熱中症になる犬が増えていて、それらを防ぐ目的で作られた。

車の天井部分にこのセンサーを取り付けると車全体に特殊なレーザーを照射される。
すると呼吸やかすかな動きだけでも生き物を検知できる。

レーザーは金属以外は通り抜けるのでケージや毛布をかぶせても検知できる。

車メーカーが標準装備するようなことを想定しているという。
今後他のセンサーなどと組み合わせてスマホに警告が届くシステムを開発予定だということ。
どういった使い道があるかはこれからだけど、今回のレーダーと温度センサーとエアコンを組み合わせることで人が乗っていることだけに集中的に空調をきかせるなど可能性が考えられる。

東急南町田駅の再開発。
街づくりの順番

入山さん

都市開発の業界でよく言われる言葉。

①交流人口
②居住人口

最終的にはより多くの人に住んでもらいたいけどなかなか街に移り住むのはハードルが高いので、まずは大型の商業施設を作って通ってもらい、だんだん街に慣れてもらって、交流人口が増えてくると、やがて移り住む人が居住人口が増えていくというこの流れが都市開発における定石。
東急が持っている二子玉川もこの流れだったのでは。