WBS 2019/10/17(木)

台風19号田んぼ水没
広がる農作物被害

特定非常災害に指定されると飲食店の営業許可の期限延長などの特例措置を受けることができます。

町独自でコシヒカリのブランド米を作るほど米作りが盛んな福島県の鏡石町。
台風の影響で阿武隈川の堤防が3箇所決壊し、広がる田んぼに大きな被害が出ました。
福島県によると県内の農業被害は現在までで46億円を超えており、増える可能性があるということです。

米がピンチで卸大手は
全容見えずすごく心配

米卸の最大手、神明を訪ねました。
台風の直後から農協や農家に電話して被害状況を調査しています。
神明は全国の農家などから米を買い取り、小売店や一般の消費者向けに販売。
単一の銘柄だけでなく、品質や価格を安定させるため様々な産地のコメを独自の配合で混ぜたブレンド米も販売しています。
台風の被害で特定の銘柄が不足した場合、ブレンド前に切り替えるなど調達や販売の計画を見直す必要も出てくるといいます。

神明 森脇取締役
「僕らはしっかりお米を買わせていただいて、しっかりそのお米売るっていうところが一番のサポートになるんじゃないかなと思ってます」

シーズン本格化を前に
鍋の主役白菜に打撃

茨城県は生産量国内トップの白菜大国。
11月から1月に東京都中央卸売市場へ出荷される白菜の9割近くが茨城県産です。
今回の雨や風の影響で茨城県の農作物の被害は8億円に上り、そのうち白菜の被害額は3億円以上。
12月に収穫する予定だった白菜、外側の葉っぱを取り除き、成長するのを待つため例年より小ぶりになり収穫時期が遅れる可能性があるといいます。

都内の青果店では白菜がずらりと並んでいますが今の時期多いのは長野県産です。
茨城県産の白菜は例年10月末から出荷のピーク。
もし出荷量が減ることがあれば値上げは避けられないと言います。

検証 東京荒川
氾濫はなぜ回避できたのか

荒川や江戸川が流れていまして海面よりも低い、いわゆる海抜ゼロメートル地帯。
今回の台風による目立った大きな被害はありませんでした。
各地で深刻な水害が広がる中、なぜこの地域では川の氾濫を防ぐことができたのか。

先週末大型で強い勢力で関東地方を襲った台風19号、実際荒川はどう変化したのでしょうか。
12日の正午過ぎテレビ東京の取材班が向かった時荒川はすでに増水していました。
この後も水かさは上がったものの目立った被害は報告されませんでした。

なぜ被害を免れることができたのか。
実はその裏にはある二つの施設が河川の氾濫を防ぐ役割を果たしていたのです。

その一つが埼玉県春日部市にある首都圏外郭放水路です。
地下50mに6kmにもわたって柱が並び、別名地下神殿とも呼ばれ観光ツアーとしても人気のスポットになっています。
今回ここに増水した川の水が貯められたのです。
実はこの水江戸川や荒川の近くを流れる中規模な河川から出たものです。
私設はフル稼働し河川の氾濫を防ぎました。

施設内に水が溜まり始めておよそ8時間後の夜7時、水量に比較的余裕があった江戸川へと放水を始めました。
5日間にわたりこの施設で貯めた水量はおよそ1200万立方メートル。
東京ドームおよそ9杯分にも及びます。

そしてもう一つの施設が荒川上流の湖。
彩湖と呼ばれる湖を中心としたこの公園一帯が水を溜め込む巨大な池となったのです。

荒川の堤防は一部が低く設定されていて川が増水するとそこから水が流れ込み、この公園一帯に一時的に水をため下流部の氾濫を防ぐ調節池となるのです。
12日は午後11時過ぎ、荒川の低い堤防を越え水が入り始めました。
今回の台風では調節池に貯めた水量は3900万立方メートル。東京ドームおよそ31杯分。
荒川の氾濫を防いだのです。

危機対応の新ルール

山川さん

今回氾濫を起こした河川をマップ化したもの。
多摩川を除くと都市部は比較的、平成の間にやっていた治水の対策が今回機能した。
それに比べて内陸とか東北の部分で、地方が対策も取り残されてるって言う面は否めないですよね。

その都市部についても多摩川はこうなってしまい、荒川とか鶴見川とかってのはなぜ機能したのかって言うと、一つは運動公園。
普段運動公園にしてるところが、いざとなったらこの遊水池になる。
これは全国的に増やしてことはありかなってことを学んだんじゃないかと。

自治体単位で防災を考える。
その限界が今回露呈したんじゃないかと思うんですよね。

学者の方は以前からあのこの流域思考。
防災はこれが大事なんだって訴えてる、警鐘をならされてる方がいらっしゃって、
簡単に言うと河川の流域で物事考えるって事なんですが、日本の家屋というのは何らかのこの河川の流域に属してるわけで、その流域単位でどのくらいの雨量があるかとか、あるいは同じ領域に属している自治体は普段から危機対応を詰めておくとか。
流域単位で物事考えるってのが大事だってことは今回改めてわかったんじゃか。

ミートボールのイシイが採用
脱プラ意外な新素材とは?

お弁当などに使われること45年。
石井のミートボールで知られる石井食品が発表したのは、料理を入れる容器。
実はこの容器、プラスチックの代替製品として注目されているLIMEX(ライメックス)という素材でできています。
ライメックスを開発したのはベンチャー企業のTBM
石井食品は脱プラスチックに向けてTBMと食品包装を開発すると発表しました。

新素材のライメックス、その主原料は石灰石です。
石灰石は世界にほぼ無尽蔵に存在し安く手に入ります。
この石灰石に樹脂を混ぜてできるライメックスは木も水もほとんど使いません。
紙でもプラスチックでもない新素材です。

なかなかちぎれない耐久性に。
水の中で字が書けてしまうという耐水性が特徴です。
その特性を生かしてできた今回のおせちの容器。

主力商品をライメックス製に切り替えることができれば、年間およそ232トンの石油由来プラスチックの使用量を大幅に削減できるといいます。

プラスチックの意識の高まりにTBMの山崎社長は
「プラスチック代替として世界中で動きが加速した。日本でも4500社以上の企業。海外からもどの大陸と偏ることなく500を超える問い合わせ。広く世界でLIMEXの包装資材としてお使い頂けるようにしていきたいなと思う」

五輪マラソン会場が札幌に?
猛暑対策の東京は無念

日本時間午後6時頃、IOC国際オリンピック委員会のバッハ会長は東京オリンピックのマラソンと競歩の会場を札幌に移すことを大会組織委員会と合意したとの認識を示した。
突如札幌案が発表された背景にはIOCの暑さに対する強い危機感があった。
先月から中東ドーハで開かれていた世界陸上ではマラソンや競歩で棄権者が続出。
女子マラソンは深夜のスタートにも関わらず気温30度、湿度70%を超える厳しい環境が選手を襲い、68人中28人が途中棄権する異常事態となった。

先月東京で開催されたオリンピックのテスト大会では給水ポイントを増やすなど暑さ対策が行われた。
それでもIOCは東京の高温多湿という気候を問題視したのだ。

大会に向け準備を進めてきた東京都だが小池知事が会場の変更について聞いたのはIOCが発表する直前だったという。
東京とはマラソンコースを含む約136キロの道に遮熱性舗装を施すなど巨額の費用を投じてきた。
IOCの提案にすぐには同意しがたいのが本音だ。

一方開催地として突如浮上した札幌市は歓迎ムード。
2030年の冬季オリンピック招致の後押しになると市長も喜びの声をあげた。
ただ開催まで10ヶ月をきる中、運営面での準備など大会関係者からは不安の声が聞かれる。
IOCや東京都は今月末に開かれる会議で札幌案について協議し方針を決める考えだ。

トヨタ新型車を続々発表
超小型EV&新世代コンパクトカー

トヨタは24日に開幕する東京モーターショーで展示する二人乗りの電気自動車超小型EVを初めて公開
標準的な軽自動車よりも小回りが利き、1回の充電でおよそ100km走ることができます。
初心者や高齢者の近距離移動を想定して開発したというこの超小型EV。
価格は未定ですが来年の冬頃の発売を予定しています。

またトヨタは国内ではヴィッツとして販売してきたコンパクトカーをフルモデルチェンジし海外での名称ヤリスに統一すると発表しました。
ヤリスは衝突回避機能などの安全装備を充実させたほか、燃費が従来から20%アップしたハイブリッド仕様もラインナップ。
日本での発売は来年2月中旬を予定しています。

ウィーワークに金融支援を提案

ソフトバンクグループがシェアオフィス、ウィーワークを運営するアメリカのウィーカンパニーに金融支援を提案することがわかりました。
支援金額は総額50億ドル、5400億円規模になる見通しです。
支援は傘下のソフトバンクビジョンファンドではなく、ソフトバンクグループ本体で実施します。
資金繰りが懸念されているWeCompanyをめぐっては、アメリカの金融大手JPモルガンチェースの主導で支援策が協議されていますがこれに対抗する形です。

アメリカと月面着陸目指す

内閣府の宇宙政策委員会はアメリカが2024年までに目指している月面着陸計画への参加を決めました。
アメリカが宇宙飛行士を月面に着陸させるアルテミス計画で、拠点となる月を周回する小規模基地で技術協力する方針です。
ただ日本人宇宙飛行士が月の周回軌道や月面を目指すことができるかどうかは現時点では不透明です。

自動運転サービス実用化目指す

パナソニックは無人の自動運転技術によるライドシェアなどのサービス実用化を目指す方針を発表しました。
パナソニックは大阪本社で社員向けの自動運転車を活用していて、ノウハウを生かし2025年の大阪万博やIR統合型リゾートでの利用を視野に実用化を目指します。

ソフトバンクG 5000億円規模の支援へ
孫社長は一難去って・・・

山川さん

ここでウィーカンパニーが破綻してしまうと10兆円ファンド事業そのものの信用だとか、孫社長の神通力に影響を与えかねない。
ですから支えざるを得なかったというのが真相だと思うんです。
気になるのはこういうファンドも含めて抱えたリスクについて、結局はソフトバンクグループが支えることにリスクを被ることになる。

ソフトバンクGの株主にとっては不満が溜まることになります。

孫社長からすると一難去ってまた一難。
アメリカの通信大手のスプリントの買収して随分負担大きかったんですが、これがようやくTモバイルとの合併で承認が得られそうなんですけども、今度は第2のスプリントみたいな問題が発生してるということですね。

マンション27年ぶり低水準

不動産経済研究所が発表した今年度上半期の首都圏のマンション発売戸数は1年前と比べ21.7%減った11996戸でした。
上半期としては1992年度以来27年ぶりの低水準となりました。
都市部を中心に販売価格の高止まりが響きました。
一方10月の消費税増税の影響については住宅ローン減税拡充の効果もあり、駆け込み使用などは非常に小さかったと説明しました。

米下院 シリア北部撤収に反対

アメリカ議会下院は16日トランプ政権によるシリア北部からのアメリカ軍撤収に反対する決議案を354対60の賛成多数で可決しました。
野党民主党だけでなく、与党共和党からも批判が示された形です。
決議案ではアメリカ軍の撤収はイランやシリア、ロシアを利すると同時にクルド人勢力に対するトルコの軍事作戦を招いたとしています。

HIS小型ロボット発売

HISのグループ会社でロボット事業を展開するハピロボは小型の個人向け自律走行ロボット「テミ」を11月から日本で発売すると発表しました。
アメリカのテミ社が開発したロボットを日本語に対応する仕様にしたもので、話かけるとあらかじめ設定した目的地へ案内するなどの機能があります。
価格はおよそ32万円で店舗や家庭での利用を見込んでいます。

トレたま:声が小さくなるメガホン

T.T.File-5119

声が小さくなるメガホンです。
普通に声出したところ111dbでした。
次にメガホンを使うと89db。

声が小さくなる仕組みは柔らかく口にぴったりのメガホンと、中にある羽根なんです。
この羽が壁になりまして音が何回も反射することで声がだんだん小さくなっていく。

また先端についている管を耳につけて聞くことでボイストレーニングにもなる。

メガホンの付け根に入っていたのは樹脂でできたフィルター。
これがあることで呼吸するのに負荷がかかりましてエクササイズ効果がある。

UTAET EX+(ウタエットEXプラス)
4378円 販売中

減音に更にボイストレーニングそしてエクササイズまでこなすと一石三鳥のメガホン。

五輪マラソン会場は札幌に
選手ファースト重視

東京オリンピックのマラソンと競歩の会場を札幌に移す検討に入りました。

山川さん
私は賛成です。
選手の健康というよりはもう人命最優先だと思うんですよね。
私はトライアスロンですら移転を考えるでべきではと思ってるぐらいですね。

全てのそういう事情以上にやっぱり人命が優先されるんじゃないかなと。
仮にこれで決行してマラソンや競歩で一人死者でも出たら、それだけでオリンピック失敗のレッテルを貼られますからね。
そう考えたらやっぱりそこを最優先すべきだと思いますけどね。

会場の整備などは大変ですが北海道もいいとこいっぱいアピールしましょう。