WBS 2021/7/20(火)

35度超え、各地で猛暑日
マスクを外す?熱中症対策

気象庁はこまめな水分補給など熱中症対策を呼びかけていますがコロナ禍ならではのマスクの問題。
政府は臨機応変な対応を求めています。
コロナ対策と熱中症対策の両立。
しかしそう簡単ではないようです。

進化する注目の対策グッズ

今年はどんな暑さ対策商品が売れているのでしょうか。
夏場でも快適なマスクを数多く扱うロフト。
つけ心地がひんやりする冷感マスクや、マスク用の冷却スプレーが人気です。

街中で見かけた小型扇風機も進化していました。.
中には鏡が。
汗で崩れたっていう時に見ていただくときにも風を送ることができる。

ロフトでは今月に入って暑さ対策グッズの売り上げが去年のおよそ1.6倍になっています。

中でも注目されているのがこちら。
スプレーするとゲル状の冷却材が。
すぐに冷やすことができます。

さらに雪のようなパウダー状の冷却剤。
ハンカチなどにスプレーして、冷やしたい場所に当てて使います。



五輪開会式、不参加相次ぐ
経団連会長に、パナ社長も

経団連の十倉会長は会見でオリンピックの開会式を欠席することを明らかにしました。
新型コロナの感染状況やオリンピックをめぐる混乱など総合的に勘案したとしています。
また日本商工会議所の三村会頭と無観客開催を提言してきた経済同友会の櫻田代表幹事も出席を見送る方針です。
この他、オリンピックの最高位のスポンサーであるパナソニックの楠見社長も今日欠席することを明らかにしました。

カー用品、コロナ禍で好調
売れる今どきの事情とは

東京江東区のカー用品店。
新車の売れ行きが好調なことなどから、カーオーディオの出荷台数も1年前から6割近く増加。
コロナ前を上回る勢いです。

他にも、車の後ろにカメラを付けその映像をモニターに映す電子ミラー。
電源を入れなければ普通の鏡のようですが、後部座席に人が乗っていたり荷物を積んだりしていても後方の視界を確保できるのが特徴。
煽り運転などの社会問題を受けてドライブレコーダー付きのものが人気を集めるようになり、コロナ前に比べて2倍に増えています。

シガーソケットからスマホやパソコンの充電ができるインバーターやポータブル電源なども前の年を上回っています。
アウトドアや災害時の備えとして購入する客もいるそうです。

コロナの影響で意外にも伸びているのが座席に付けるサポートクッション。
社内だけにも留まらず、家の中でも使用するかたもいるという。

座席に取り付けられるテーブル。
今年3月までの1年間でコロナ前の2倍の売り上げに。
なんと車の中で仕事をする際に活用されているのだとか。
ネットのつぶやきを見ると、
「家に居づらい在宅ワークならぬカーワーク。」

長引くテレワークで自宅に居づらくなり仕方なくマイカーの中で仕事をする車内テレワークが増えているのだそうです。
車内テレワークとはどんなものなのか。
カメラマンとして働く山口さん、週に一度は車で出かけて自然が見える場所で仕事をしています。

軽自動車の後部座席を倒し、パソコン用の机を置けばさながら移動オフィスです。
やってみると意外に快適なようです。
食事もお湯を沸かして、車内で済ませます。
コロナをきっかけに生まれた車内テレワーク、新しい働き方の一つとして定着していくのでしょうか。


調理家電の事故が急増
あなたの疑問直撃リサーチ

今日から始まる新しいコーナー経済のなぜです。
1回目のなぜは、電子レンジが発火するなどの調理家電の事故についてです。
1年間に発生した調理家電の火災事故の件数は前の年と比べて14%増えています。
なぜ今、調理家電の事故が増えているのか疑問を直撃リサーチしました。

爆発そして炎上することもある家電の事故。
これは生卵を電子レンジで加熱した結果、爆発してしまった映像です。

SNS上にはこんな書き込みも。
「レンジで芋を温めすぎて発火。」
「解凍パンってメニューを押したら、おかゆってボタンを押していたらしくパンが発火した。」

実は今こうした調理家電の事故が急増しているのです。
一体何故なのでしょうか。

家電事故の調査を行っている製品評価技術基盤機構NITEを訪ねました。
なぜ事故が増えているのか直撃リサーチ。

NITE 向井さん
「コロナ禍において、おうち時間が増えたことによってお家で料理される方が増えたということに合わせて、調理家電が使用される機会が増えた為に事故も合わせて増加したものと考えております。」

ではなぜ使う機会が増えると事故が増えるのか。
まず家電量販店でどんな商品が売れているのか聞いてみました。

電子レンジやオーブントースターは去年巣ごもり需要追い風に大きく販売台数を伸ばしています。
例えばビックカメラの脇さんの一押しがパナソニック、スチームオーブンレンジ「ビストロ」。
材料を耐熱ボウルに入れてセットするだけで様々なメニューが出来上がるオート調理機能が充実した商品が人気です。

しかし冷凍食品などをよく見ると、オート不可と書いてある商品が多くあります。
一体何故なのでしょうか。

「冷凍食品などオート調理をした場合、電子レンジで温度が正常に確認できない場合があります。そのような状態で温めを続けてしまいますと一部だけが長時間極度に加熱されてしまうという状況が起きて、発火などにつながると考えております。」

極度の過熱とはどういうことなのでしょうか。
実験室の中心に置かれた電子レンジ。

肉まんを、あえて必要以上に温めてみます。
安全のため部屋の外から観察すると。
5分ほどで煙が出てきました。
そして温め始めてからおよそ8分後、大きな炎を上げて爆発しました。
中の肉まんは真っ黒に。

電子レンジで加熱を続けると水分が蒸発して炭化します。
スパークと呼ばれる火花が発生し、可燃性ガスに引火して爆発するのです。

万が一発火した場合はコードを抜き、離れて様子を見る。

さらにもう一つ発火事故が増えている原因が、それは掃除をしないまま使う人が多いこと。
なぜ掃除をしないと事故につながるのか。
油汚れや食品のカスから発火するケースがあるんです。

こうしたなか、清掃をボタンひとつで自動でやってくれる機能もあり、メーカーとしても発火事故に対しては取り組んでいる。
最近の商品は洗浄機能がついていたり、庫内が平らになっていたりと手入れがしやすくなっています。

ベゾス氏宇宙旅行へ

日本時間の午後10時過ぎ、アメリカのテキサス州から打ち上げられたのがベゾス氏が設立したブルーオリジンの宇宙船ニューシェパードです。
垂直に打ち上げられた後、ベゾス氏らが乗るカプセルは上空で分離し、およそ4分後に高度100kmの宇宙空間に到達しまして、無重力状態を体験したという風に見られています。
この宇宙船自動制御のためパイロットなどは乗っていないということなんです。
どんな方が乗っているのか、Amazon創業者のジェフベゾスと弟さんのマークベゾスさんも一緒に乗っています。
兄弟一緒の宇宙旅行ってのは史上初めてだということです。
そしてオリバーデーメン氏、これは史上最年少の18歳でも宇宙旅行。
そしてウォリー・ファンクさん、82歳史上最高齢だということなんですが、元々宇宙飛行士訓練の民間プロジェクトマーキュリー13というののお一人だったんですが、宇宙に行くことができていなかったんです。

クラシックEVに巨大工場
ガソリン車禁止、迫るEV化

イギリスロンドン、2019年からロンドンでは排気ガス量が多い車両に課金する規制が始まっています。
基準に達しない車両が街に入ると1日およそ1900円が課税されることに。

規制は現在半径3kmの中心地のみですが、10月25日からは住宅が多いエリアにも広げる予定です。
それを知らせる広告が今待ち中のいたるところに設置されています。
環境規制が強まるイギリスでは2030年にはガソリン車の新車販売を禁止。
またEUヨーロッパ連合も2035年にハイブリッド車の新車販売を禁止する方針を発表し電気自動車EV化の波が押し寄せています。

企業も動き始めています。
イギリス中部のサンダーランド。
日産自動車の工場で今月発表されたのがギガファクトリー。
EV生産をさらに推し進めるための巨大な電池工場です。

中国系の電池メーカー、エンビジョンAESCなどと組み、年間10万台分の電池を生産する計画です。
EVへのシフトを商機と捉えています。

ギガファクトリーは雇用を生むため、ヨーロッパでは各国のトップも期待を寄せています。
フランスでは先月、同じ自動車連合のルノーが手掛けるギガファクトリーの予定地をマクロン首相が訪問しました。
イギリスでもジョンソン首相が日産の工場を視察。
イギリス政府はギガファクトリー計画について、メーカー6社と協議中とみられています。

EVの新車生産への動きが加速する中、新しいアプローチも。
ロールスロイスのような高級クラシックカーがずらりと並ぶ場所、実は電気自動車に改造する工場なんです。
2018年創業の自動車ベンチャールナズ。
熟練の技術者たちが半年ほどかけてクラシックカーをEVに改造していきます。
まずクラシック感を完全に分解。
その後、バッテリーの配置場所や電気系統などを再び設計し組み立て直すのです。

完成したこちらは1961年製のロールスロイスファントム5。
EV版の価格は7500万円からとなってします。
内装については当時の特徴をなるべく残しています。
運転席と後部座席の間には伝統的な間仕切りスクリーンも。

先月サッカーの元イングランド代表デビットベッカムさんが株式の10%を取得し注目されました。

さらに実は今後トラックやゴミ収集車など産業用の運搬車でも改造EVを増やす計画なのです。
欧米だけでゴミ収集車が8000万台もあるため、EVに改造する需要は高まると見ています。
これを見据え、改造EVの生産能力を現在の年間120台から2年で4000台にまで一気に拡充する計画です。

炭素負債世界で4000兆円超も

その背景には脱炭素化を進めていかないと市場からの退場を迫られてしまう、「炭素負債」という考えがあるそうですね。

滝田さん
政府が企業に課す炭素税。
そして排出量取引などで企業が負担するコストということになると思うんですよね。
要するに脱酸素でもたもたしてると環境コストは増して企業の経営が苦しくなるとそういう意味ですね。

日本経済新聞が世界で炭素を多く排出する主な企業1000社について試算したんですね。
2050年までの負担額が実に4000兆円を超えるという結果が出てきました。

日本の大企業の負担額なんですけれども、EUよりは少ないんですけれども、しかしこの炭素負債を背負い込むことによって赤字になっちゃう企業が出てくるわけですけども、その割合というのが7割近いんですよね。
EUは総体的に炭素負債の負担額が小さくてすむ。
そこで電気自動車などにシフトすることによって、自分達の負担をもっと減らして逆に競争力を増そうとしているわけです。
先ほどの4000兆円をめぐるゲームが今繰り広げられてるという風に見ていいんじゃないでしょうか。

新型コロナ関連ニュース

今日新たに感染が確認された人の数は3758人でした。
亡くなった人の数は20人でした。
重症者の数は14人増え406人となっています。
火曜日としては過去最多を更新です。

東京都の今日の新たな感染者数は1387人で、前の週と比べて557人増えました。
北海道は今日、政府に対しまん延防止等充填措置を再度適用するよう要請しました。
札幌市ではインド由来のデルタ株の感染が疑われるケースが相次いでいる他、感染経路がわからない事例も増えています。
実際に充填措置を適用するかどうか政府は慎重に判断する方針です。

来年の接種に向けた準備です。
新型コロナワクチンの来年の接種に当てる分として厚生労働省はモデルナから5000万回分の供給を受ける契約を結びました。
変異ウイルスに対応したワクチンを開発中で、開発が成功した場合、今回の契約の中で供給される可能性も含まれるということです。

デルタ株の流行でロックダウンを拡大します。
オーストラリアでは人口が最も多いニューサウスウェールズ州など二つの州がロックダウン中ですが、今日から南オーストラリア州でも実施します。
南半球にあるオーストラリアは現在冬で、デルタ数が流行しているためです。
シドニーなどの大都市も含まれ、国民の半数が厳しい外出制限の対象となっています。

水道の使用量が大幅に減りました。
東京都の昨年度の水道料金収入は前の年に比べて5.6%減り、166億円の減収となりました。
テレワークや外出自粛で在宅時間が長くなり、家庭での水道使用量は増えましたが、休業要請を受けた飲食店や客が減ったホテルなどでの使用量が大幅に減った事が減収に繋がりました。

レクサスで車検不正

トヨタ自動車は今日、直営の販売会社の店舗レクサス高輪で実施した車検のうち565台で不正があったと発表しました。
ブレーキなどで検査の基準を満たす数値に書き換えたほか、必要な検査を実施しなかったということです。
事故などの被害は確認されていませんが無料で再検査します。
全国の販売店で不正の有無を調べるとしています。

消費者物価2カ月連続プラス

総務省が発表した6月の全国消費者物価指数は1年前に比べて0.2%上昇し、2カ月連続でプラスとなりました。
原油価格の上昇によるガソリンの値上がりなどエネルギー関連が全体を押し上げました。
近年の大規模災害を背景に火災保険と地震保険の保険料も大幅な上昇となりました。
一方携帯電話の料金値下げにより通信料は大きく下がりました。

白物家電、30年ぶり高水準

今年上半期の白物家電の国内出荷額が新型コロナによる巣ごもり需要で30年ぶりの高水準だったことがわかりました。
日本電機工業会が発表したもので、空気清浄機が大幅に増えた他、冷蔵庫やエアコンが好調で、出荷額は1年前と比べて9.7%プラスの1兆3281億円となりました。

東証、株価掲示板21年ぶり刷新

東京証券取引所の上でぐるぐると回っている電光掲示板、チッカーと呼ばれているんですが今日21年ぶりに刷新されました。
これまでの三色表示からフルカラーとなり、動画を表示することもできるようになりました。
セレモニーなどのイベントで活用される予定です。

アメリカ感染拡大で市場混乱
日本五輪が株安リスクに?

今日の東京市場はほぼ全面安の展開で日経平均株価の終値は27388円と今年1月以来の安値となりました。
今日の日経平均を押し下げたのは前日のアメリカ株です。
ニューヨークダウは725ドル安と今年最大の下げ幅を記録しました。

背景には新型コロナの感染拡大があります。
ワクチンの接種が進み、新規感染者数が一時1万人以下まで減っていましたが、デルタ株の蔓延を受け、先週末に8万人近くまで急増しました。
市場ではワクチン効果で感染者が減り、経済回復が進むという前提が崩れたことで経済の先行きに不透明感が生まれています。

こうした中、日本では東京オリンピックによる感染拡大を懸念する声が上がっています。
ある市場関係者は感染者が2000人に近づけば日経平均は27000円台を割るかもしれないとを見ています。

現在のニューヨーク株式市場の動き見てみましょう。
ダウ、今日は大幅に反発上昇しています。
今のところ219ドルほどの上昇ということになっています。

世界の株価乱高下、背景は

滝田さん

まず昨日起こったこと。
コロナの再拡大そして原油価格の下落などがきっかけになってリスクオフという動きになったわけですね。
つまり株式・原油・暗号資産といったリスク性の資産が売られたわけです。

お金はどこへ向かって行ったのかそういうことなんですけれども、相対的に安全とみられるアメリカ国債にお金が向かってきまして、低い金利でもいいから国債を買いたいという人が増えましてアメリカ国債の利回りが低下したわけです。
これが昨日起こったことという風に言えます。

ある程度金利が低くなったんで相対的にリスク資産の方の魅力が出てくるわけですよね。
もう一つがコロナの問題あるにしても基調としては景気が上向いているということが行ったり来たりの展開になってるんだと思います。

日本はコロナ禍での五輪の開催というのが不確実性の要因というふうに見られてると思うんです。
中でも大きいのはスポンサー企業のトップや経済三団体のトップが五輪の開会式に出ないと言ったじゃないですか。
これはやっぱり政府と企業の間に溝があるんじゃないのかという風にマーケットは受け止めてるんだという風に思います。

海洋プラごみ、50%以上が漁具・網
コスト抑えカバンにリサイクル

プラスチックゴミを減らす工夫が進んでいますが、海に漂流するプラスチックゴミの半分以上が漁に使う網やロープなんです。
身近な商品にリサイクルする新たな取り組みがはじまりました。

世界で大きな問題となっている海洋プラスチックごみ、その多くが漁で使う網、漁網が流されたものです。

再利用して生まれたのがこちらの鞄です。
漁網からカバンを作るこのプロジェクト、リサイクル企業などおよそ30社が参加する団体アライアンスフォーザブルー
今日お披露目された鞄は北海道でプラスチック製の漁網を回収、洗浄、加工して布を作り、それを兵庫県の鞄メーカーが仕上げました。

今は漁網の配合率は25%程度ですが、技術を改良しその割合を増やしていく計画です。
10月からインターネットなどで販売、漁網は廃棄コストが高く、リサイクルが確立されていないため再利用しにくいのが課題でしたが、さらに参加企業を募って取り組みを広げていきたいということです。

ベゾス氏宇宙旅行成功

Q:ここに来て急速にこうした大富豪たちによる宇宙ビジネスというのが現実のものとなってきていますよね

滝田さん

宇宙産業の規模が向こう10年間で8000億円ぐらいの規模がある。
その6割が地球をぐるっと回ってくる宇宙旅行。
その一回の旅費が大体2000万から3000万円ぐらいとなると。
金持ちの道楽になると思いますよ。